末一手

どうもテンで置かれてしまう。末脚勝負に徹してどこまで。

10代後半の競馬事情

高校生活も佳境を迎えようとしていた頃、その時は横浜ベイスターズの応援に熱を注いでいた。


その頃のベイスターズは暗黒期真っ只中。
先発投手陣は崩壊、メジャーから帰ってきた大魔神佐々木も往年の力は無い状態。
打撃陣も往年のマシンガン打線は見る影もなく。

更に不動の4番タイロンウッズは中日移籍。
2年間務めた山下監督は退任し、牛島新監督を迎えることに。


2005年、牛島新体制になったベイスターズは、暗黒に少しだけ光が射してきた。
先発投手陣の再建、クルーンがストッパーとしてモノになり、ウッズの穴を埋める日本人野手の活躍。

その頃の楽しみは、夜のスポーツニュースを観ることだった。

まだニコニコ動画YouTubeも一般的ではない時代。
無料で試合の映像を観ることができるのは、ニュース番組のスポーツコーナーとtvkベイスターズナイターくらい。


その日曜日も、いつも通りスポーツニュースを観ると、競馬の話題が大々的に扱われていた。


ディープインパクト、無敗でダービー制覇」


外から一頭突き抜けてゴールする映像が流れる。
バケモンみたいだな。そう思った。

競馬に興味がなくとも、あの映像は脳裏の裏に焼きつくものだった。


ーーー


そんなことを書きためていた矢先、彼は急に旅立ってしまった。
体調の問題で種付けを中止していた報せはあったけれど、そこまで悪い状態だったとは...


2020年、オリンピックイヤーに産まれる子供達が、彼のラストクロップになる。

願わくば、あと一歩掴めなかったロンシャンでの偉業を、彼の子供達に掴み取ってほしい。

その時は、彼も背中を押してくれるだろう。

世界のホースマンよ見てくれ、これが日本近代競馬の結晶だ!


無敗でクラシック三冠目を手にした菊花賞馬場鉄志アナウンサーの実況。

彼が日本の競馬に遺した功績は大きい。
今後も数々の馬の血統表に彼の名前が刻まれていく。
まさに、日本が世界に誇れる名馬だと思う。


ディープインパクトよ、永遠に。